担当科目は「中国語3B・4B」、「海外語学研修A・B」、「世界の言葉と文化を知る」、「宗教から見える現代社会」です。このほか、教育学部の「文化を比較する1」も担当しています。「宗教から見える現代社会」では、みなさんが宗教を窓口にして中国の社会や政治、歴史に興味をもってくれたらいいなと思っています。
専門分野は広くいえば、中国宗教史、思想史。狭くいえば、六朝隋唐時代(3世紀から10世紀)の道教です。とくに道教という宗教がどのように形成され、どのように変化していったのか、また道教の聖職者である道士がどのような自己認識をもち、どのような集団を形成し、どのように社会とかかわっていたのか、さらにはどのような生の感覚をもっていたのか、ということに注目しています。
神秘的なものや不思議なものに興味があって、大学に入ったころは世界の神話や伝説を読むのが好きでした。その後、卒業論文で中国の仙人について取り上げ、大学院に入ってからは、仙人になることを目指す宗教である道教を研究するようになりました。私たちから見れば、道教の教えのある部分は絵空事のようなものかもしれません。けれども、現実と空想の入り混じった異世界のなかを生きていた人たちが、この地球上に存在したんだ、と考えてみると、なにやらおもしろそうではありませんか。ここではないどこかへ行ってみたい、見てみたい、触れてみたい、そんな気持ちをかき立ててくれるのが道教研究の魅力です。
naoki.hirose(アットマーク)meisei-u.ac.jp
火曜4限、水曜4限(要事前メール)
いまこの世界には、みなさんにとって「どうでもいい物」、「どうでもいい事」、「どうでもいい人」があふれているかもしれません。でも、大学生活を通して、一冊の本でもいいし、ニュースでもいいし、先生でもいいし、新しいタイプの友だちでもいいので、いままで興味関心のなかったものと積極的にかかわりをもってみてください。「意味があるんだ」、「関係があるんだ」と思えるものが少しずつ増えてゆけば、やがてそれらがみなさん自身の生をより強く肯定してくれるはずです。